AST・ALT値の一過性の上昇について

AST・ALT値の一過性の上昇について

ASTとALTは酵素

 

ASTもALTも酵素のひとつで、タンパク質やエネルギーの代謝に重要な役割をします。
ASTは肝臓だけでなく、心臓など他の臓器や赤血球、骨格などにも存在しているのが特徴です。
対して、ALTはほぼ肝臓にのみ存在している酵素です。検査において血液中の値が上昇するのは、肝臓や他の臓器などにトラブルが発生して、破壊された細胞が血液中に流出するのが原因です。

 

一過性の上昇もある

 

血液中のAST・ALTの値が上昇した場合には、疾患の可能性が高いですが、まれに一過性で上昇することもあります。たとえば、激しい運動後、検査前日の暴飲暴食によって、一時的に肝臓の働きが低下する場合があります。
再検査時には体調を整えて臨めば、問題のない数値となることがほとんどです。最初は一過性の上昇だったとしても、度重なると肝臓が疲弊して慢性化することもあるので、生活習慣の見直しも必要です。

 

AST・ALT値が上昇する代表的な疾病

 

一過性でないAST・ALT値の上昇原因として、特に多いのが急性肝炎です。
ウィルス性の場合、適切な処置をすれば、発症から約2カ月で基準値内に戻ることが多いです。
さらに、7割程度は発祥の痕跡も残らずに完治します。慢性肝炎を発症した場合には、症状が重篤化しやすい活動型と、完治しやすい非活動型に分かれます。急性・慢性、活動型・非活動型の区別は、組織片を採取して再検査を行うことで確定します。
さらに、急激なAST・ALT値の上昇がある場合には、劇症肝炎かもしれません。劇症肝炎は非常に重篤な疾患ですが、ある時から数値が基準値まで下がってきます。これは、快方に向かっているというよりは、肝臓が壊死をして機能が著しく低下しているためなので、逆に危険度が増したことを意味します。