横紋筋融解症でAST・ALT値が高くなることがある

横紋筋融解症でAST・ALT値が高くなることがある

肝機能障害以外でもAST・ALTの数値が上がる

 

AST・ALTの数値は血液中に含まれる量によって、肝臓にトラブルが発症しているか否かを見極める目安となります。
ALTは主に肝臓に存在していますが、ASTは肝臓だけでなく、血液、筋肉、骨格などにも存在するので、ハードな筋トレをした後などに上がることもあります。
そして、横紋筋融解症という、肝臓とは無縁の部位でトラブルが発症している場合にも、数値が高くなることがあります。

 

横紋筋融解症とは

 

横紋筋融解症は、手足のしびれ、筋肉の痛み・こわばり、倦怠感、赤褐色の尿などの症状が特徴です。
骨格筋の細胞の壊死や融解によって、血液中に筋肉の成分のASTやミオグロビンが流れ出てしまうことで発症します。ミオグロビンはヘムタンパク質のひとつで、骨格筋や心臓の筋肉などに存在して、血液中の酸素を送る役割があります。筋肉に新鮮な酸素が送られないと、筋肉の再生や維持に支障を生じます。
原因は、ウィルス・細菌の感染、栄養不足、アルコールの過剰摂取、カリウム不足、薬の副作用、肝機能障害などがあります。
また、ハードな筋トレやスポーツによって筋肉に過度な負荷がかかったり、脱水状態が長く続くことも横紋筋融解症発症の誘因となります。

 

対処方法はある?

 

肝機能検査でAST・ALT値が高い時には、ほとんどの場合、肝臓のトラブルの可能性を疑います。オーバーしている数値によって、軽度から重度まで疾患の可能性を探りますが、ミオグロビン値が高い場合には、肝臓だけでなく腎臓や横紋筋融解症の可能性も加わります。
高脂血症薬や抗パーキンソン病薬などの処方薬の副作用によって起こる確率が高いことが知られているので、まずはお薬手帳を持参して副作用によるものかどうか医師の所見に従うことが大切です。
副作用による初期の症状なら、服用の中止で症状は回復できます。症状が重篤化していても、輸液・透析などの適切な処置をすれば、倦怠感や筋力低下などの症状を軽減できます。